年金改革ウォッチ 2017年4月号~ポイント解説:国民年金保険料の引上げが終了

2017年04月04日

(中嶋 邦夫) 公的年金

■要旨

1 ―― 先月までの動き

先月は、2月に設置された「確定拠出年金の運用に関する専門委員会」が2回開催され、本誌先月号でご紹介した投資教育や商品設定について、ヒアリングと議論が活発に行われました。年金数理部会では、2015年度の財政状況が各運営主体から報告されました。今後は同部会の作業班が、被用者年金一元化の事後検証などの分析を進める予定です。

2 ―― ポイント解説:国民年金保険料の引上げが終了

4月から、国民年金の保険料が月16,490円(対前年度+1.4%)に改定されました。本稿では、国民年金保険料の改定の仕組みと、国民年金(基礎年金)の給付の見通しを確認します。

  1|国民年金保険料の改定の仕組み
   :実質的な引上げは今回で終了。今後は賃金上昇率で改定。
  2|国民年金(基礎年金)の給付水準の見通し
   :今後の経済や人口に合わせて給付削減の終了年を調整

保険研究部   上席研究員・年金総合リサーチセンター 公的年金調査室長 兼任

中嶋 邦夫(なかしま くにお)

研究領域:年金

研究・専門分野
公的年金財政、年金制度全般、家計貯蓄行動

経歴

【職歴】
 1995年 日本生命保険相互会社入社
 2001年 日本経済研究センター(委託研究生)
 2002年 ニッセイ基礎研究所(現在に至る)
(2007年 東洋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了)

【社外委員等】
 ・厚生労働省 年金局 年金調査員 (2010~2011年度)
 ・参議院 厚生労働委員会調査室 客員調査員 (2011~2012年度)
 ・厚生労働省 ねんきん定期便・ねんきんネット・年金通帳等に関する検討会 委員 (2011年度)
 ・生命保険経営学会 編集委員 (2014年~)
 ・国家公務員共済組合連合会 資産運用委員会 委員 (2023年度~)

【加入団体等】
 ・生活経済学会、日本財政学会、ほか
 ・博士(経済学)

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