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トランプ関税後の貿易状況(25年9月更新版)

2025年09月05日

(高山 武士) 欧州経済

3.米国の輸入価格

7月の米国の輸入物価指数を確認すると(図表12・図表13、輸入物価指数は関税を含まない点に留意)、全体では概ね横ばい圏で推移している(図表13)。品目別では、上昇品目、下落品目で目立つものがあるが、高関税が課された鉄鋼・アルミ(72・73・76)や自動車(87)といった品目に関しては輸入価格にはそれほど大きな変化は見られない(図表12)。
地域別には、足もと、中国やカナダからの輸入物価の低下幅ややや大きい(図表13)。一方、ASEANからの輸入物価は高めで推移している。
各国別の品目データを見ると例えば、北米向けの自動車輸出物価が低位で推移している状況は7月も継続している。日本では20%程度、韓国やドイツは10%以上、関税引き上げ前と比較して輸出物価・輸出単価の低下が見られる(図表14)。

経済研究部   主任研究員

高山 武士(たかやま たけし)

研究領域:経済

研究・専門分野
欧州経済、世界経済

経歴

【職歴】
 2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
 2009年 日本経済研究センターへ派遣
 2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
 2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
 2014年 同、米国経済担当
 2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
 2020年 ニッセイ基礎研究所
 2023年より現職

 ・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
  アドバイザー(2024年4月~)

【加入団体等】
 ・日本証券アナリスト協会 検定会員

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