保険・年金分野におけるグリーンウォッシングの規制にむけて(欧州)-EIOPAの最終報告書の公表

2024年07月05日

(安井 義浩) 保険計理

■要旨

欧州の銀行・保険・証券の監督当局が、2024年6月4日、金融セクターにおけるグリーンウォッシングに関する最終報告書をそれぞれ公表した。基本的な考え方は同じであるが、そのうち保険・年金基金を監督するEIOPAの報告書を中心に紹介する。原則としては、保険等の事業者はサステナビリティに関して主張する場合、正確で適切である必要があり、明確な根拠や事実に基づいていることが求められる。そしてステークホルダーが検証できる状態でなければならない。主張は常に開示・更新され、変更時には特に適時開示が必要である。

■目次

1――グリーンウォッシング規制の全体の流れ
2――最終報告書における、グリーンウォッシング規制の原則と対応方針
3――具体例において原則との関連をみてみる
  1|保険会社の経営方針や投資方針に関わる事象
  2|保険商品の詳細等に関わる事象
4――おわりに

保険研究部   主任研究員 年金総合リサーチセンター・気候変動リサーチセンター兼任

安井 義浩(やすい よしひろ)

研究領域:保険

研究・専門分野
保険会計・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴

【職歴】
 1987年 日本生命保険相互会社入社
 ・主計部、財務企画部、調査部、ニッセイ同和損害保険(現 あいおいニッセイ同和損害保険)(2007年‐2010年)を経て
 2012年 ニッセイ基礎研究所

【加入団体等】
 ・日本アクチュアリー会 正会員
 ・日本証券アナリスト協会 検定会員

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