(2) 地域別の業績-2022年との比較-
保険収益は11%増加して、184億97百万ポンドで、IWR(保険・ウェルス・退職)事業及び英国&アイルランド(損保)において、二桁進展した。なお、Avivaは、売上高の説明に、保障及び医療保険ではAEP(年換算保険料相当額)、退職ではPVNBV(新契約保険料現在価値)、損害保険ではGWP(保険料)を使用している。
営業利益は9%増加の14億67百万ポンド(2022年:13億50百万ポンド)となった。英国&アイルランドの損害保険事業とカナダの損害保険事業が好調だったが、IWR事業の営業利益の減少により一部相殺された。
IWR事業の営業利益は、17%減少の9億94百万ポンド(2022年:11億99百万ポンド)となった。これは主に、CSMにおける前提条件の変更を評価するために使用される異なる金利の影響と、特に退職事業における最良推定負債の減少による。ウェルス事業の営業利益は、事業の成長のための追加投資と前年の一時的な利益を反映して減少した。保障及び医療保険事業の営業利益は、売上は好調だったが、不利な死亡率の経験と業績予想の変更による利益の減少により、32%減少した。ヘリテージの営業利益は、予想されるポートフォリオの流出を反映したが、投資収益の増加によって相殺された。
英国&アイルランド損害保険の営業利益は、好調な業績を反映して、63%増の4億52百万ポンド(2022年:2億78百万ポンド)となった。これは、引受業務の規律への注力による収益性の向上、割引率の向上と効率性の向上による利回りの向上が寄与したものの、保険金請求頻度の増加、再保険コストの増加、インフレ圧力の継続により一部相殺されたことを反映している。資産のリスクと利回りの向上による投資収益の向上も寄与したが、発生した保険金請求に対する割引の巻戻しの増加により一部相殺された。
カナダ損害保険の営業利益は、堅調な引受結果と投資リターンの向上により、13%増の3億99百万ポンド(2022年:3億52百万ポンド)、通貨一定ベースでは18%増となった。引受業務の規律と効率性への注力、格付け環境の強化と良好な前年実績が、引受結果を牽引した。利回りの向上により投資収益が向上したが、発生した保険金請求に対する割引の巻戻しの増加により一部相殺された。
Aviva Investorsの営業利益は、コスト削減の取り組みを反映した効率性の向上により一部相殺されたものの、減収により21百万ポンド(2022年:25百万ポンド)に減少した。
国際投資(インド、中国、シンガポール)の営業利益は、主として2022年にあった一時的な不動産費用が発生しなかったことにより大幅に増加して、63百万ポンドとなった。
なお、新契約価値は、5%増加して、40億ポンドだった。
AvivaのCSM残高は、新契約からの貢献や保有契約からの期待収益により2,366百万ポンド増加したが、880万ポンドのリリース等により、1,586百万ポンド増加して、8,418百万ポンドとなった。