経済研究部 主任研究員
高山 武士(たかやま たけし)
研究領域:経済
研究・専門分野
欧州経済、世界経済
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「…主要国では,物価上昇率が次第に高まっていった。」
「この背景には第1には,世界的な過剰流動性の下でインフレ期待が高進してきたことがある。」
「背景の第2は,…生産資源の需給が逼迫してきたことである。すなわち,…石油その他多くの一時産品の価格は…大幅に上昇した。」
「また,主要国では労働需給も逼迫し,賃金上昇率も期を追って高いものとなっていった。」
「現実の一次産品価格の上昇や賃金の上昇は,それ自体,現実の物価上昇の要因となったほか,人々のインフレ期待を一層高進させる効果も持っていたと考えられる。」
「また,このようなインフレ期待の上昇は逆に,一次産品価格や賃金の上昇をもたらすという効果もあり,物価と賃金が累積的に上昇するような状況となった。」
「81~82年以降,主要国の物価上昇率は,前述の厳しい金融引締め政策や,不況及びそれに伴う失業率の上昇を通じて大きく低下した」
「この結果,60年代後半以降,主要国の経済を根深く蝕みインフレの自己増殖の原因ともなっていたインフレ期待-賃金と物価のスパイラル的上昇現象-も鎮静化し,ディスインフレの定着に大きな役割を果たした。」
「逆スパイラル現象が発生したのは,賃金と物価の間の関係だけではない。主要先進諸国についてみれば,一次産品価格を中心とする輸入物価と一般物価水準の間についても,… 一方の下落が他方の低下を呼び起こす関係が働き,物価と賃金の逆スパイラル現象を強化するように作用した。」
「世界経済は,強力な金融等の引締め政策と不況を発端として,賃金上昇率及び一次産品価格という70年代にはインフレ高進の眼目ともされた要因の下落を通じて,現在の著しい物価の安定を実現したのである。」
経済研究部 主任研究員
研究領域:経済
研究・専門分野
欧州経済、世界経済
【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員