築年数が経過し更新時期を迎えるオフィスビルの建て替え等を補助する施策に加えて、2030年度に北海道新幹線の全線開通(札幌駅までの延伸)が予定されていることから、札幌駅周辺では大規模な再開発が複数計画されている。
「北3西3街区」では、オフィスと商業施設の複合ビル(12階建て・延床面積約1.2万m
2)への建て替え計画が進行中で、2022年8月に竣工予定である
8。また、隣接する「ヒューリック札幌ビル」でも、ホテル等が入る複合ビル(20階建て・延床面積約2.2万m
2)への建て替え計画が進んでおり、2025年6月に竣工予定である
9。
「北1西5街区」では、北海道放送(HBC)本社社屋跡地において、NTT都市開発が高級ホテルや商業施設などが入る26階建ての複合高層ビルを建設中であり、2024年2月の完成を目指している
10。
JR札幌駅南口の「北4西3街区」では、ヨドバシホールディングスを中心に、35階建ての大型複合ビル(延床面積約21万m
2)を建設する計画で、2028年度の完成予定である
11。
また、JR札幌駅の東側に隣接する「北5西1・西2地区」では、時間貸し駐車場として利用中の札幌市所有の「西1地区」とJR北海道グループが所有する商業施設「エスタ」の「西2地区」を一体開発する計画が進んでおり、「マリオット・インターナショナル」と提携した高級ホテル等が入る複合ビル(43階建て・延床面積約39万m
2)を建設する予定である。2028年度中の完成を目指しているが、完成すれば、JRタワー(173m)を抜いて道内一の高さ(245m)となる
12。
札幌駅前通と大通公園が交差する「大通西4街区」では、街区南に位置する「道銀ビルディング」と道銀ビル西側に隣接する「新大通ビルディング」との一体開発が検討されており、2028年中に高級ホテルやオフィスを併設した新ビルの開業を目指している
13。
7 一定の要件を満たす賃貸事務所を整備する事業者に、賃貸事務所部分に対応する家屋・償却資産の固定資産税課税標準額の20%相当(上限10億円)を補助。
8 商業施設新聞「ヒューリック 札幌ビル建て替え 22年8月に竣工へ」(2021年6月29日)
9 北海道新聞 「札幌駅近のビル、地上20階建てに 東京のヒューリック建て替えへ」(2021年4月7日)
10 日本経済新聞 「NTT都市開発、HBC旧本社跡、高級ホテル誘致。」(2021年11月13日)
11 日本経済新聞 「札幌のヨドバシビル、高さ200メートル級」(2022年4月7日)
12 朝日新聞 「札幌新幹線駅ビル、245メートル「道内最高」に JR概要発表」(2022年5月20日)
13 北海道新聞 「高級ホテル併設 28年開業目指す*大通西4再開発」(2022年3月25日)