真価が問われる日銀のＥＴＦ買入政策

2020年04月14日

（井出 真吾） 株式

関連カテゴリ

■要旨

新型コロナ・ショックを受けて日銀がＥＴＦの買入ペースを拡大させている。非常時の対応としては辛うじて正当化できるとしても、中長期的には効果が乏しい。今年３月の株価急落によって巨額の国民負担となる可能性もあった政策を、いつまでも続ける意義があるのか大いに疑問だ。

◆ポイント

1. 日銀のＥＴＦ（上場投資信託）買入額が累計30兆円を超えた
2. これまで買入額の増額を繰り返してきたが、効果の持続性は乏しい
3. 国民負担になり得る政策の目的達成状況を、日銀自身が国民に示すことを期待する

【次ページ】はじめに

1 2

金融研究部   主席研究員 チーフ株式ストラテジスト

井出 真吾（いで しんご）

研究領域：医療・介護・ヘルスケア

研究・専門分野
株式市場・株式投資・マクロ経済・資産形成

レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)

経歴 ＋ －

【職歴】
　1993年　日本生命保険相互会社入社
　1999年　（株）ニッセイ基礎研究所へ
　2023年より現職

【加入団体等】
　・日本ファイナンス学会理事
　・日本証券アナリスト協会認定アナリスト

関連レポート

レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)

関連カテゴリ・レポート

基礎研レポート

家計の貯蓄・消費・資産

金融政策

年金資産運用

コーポレートガバナンス

株式

日本銀行