中村 亮一()
研究領域:保険
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2―今回のFSOCによる最終ガイダンスについて
(1) 第1段階
OFRが四半期毎に、以下の指標に基づいてスクリーニングする。
連結総資産 500億ドルかつ以下の5つの項目のいずれか1つに該当する場合
1) CDSの名目想定元本残高 300億ドル 2) デリバティブ債務(ネット) 35億ドル
3) 負債残高 200億ドル 4) レバレッジ比率 15倍
5) 短期(1年未満)債務比率 10%
(2) 第2段階
定量的な査定に加えて、以下の6つのカテゴリの定性的項目を考慮する。
1) 規模(Size)、2) 相互連関性(Interconnectedness)、
3) 代替可能性(Substitutability)、4) レバレッジ(Leverage)、
5) 流動性リスクと満期ミスマッチ(Liquidity Risk and Maturity Mismatch)
6) 既存の規制精査(Existing Regulatory Scrutiny)
このうち、規模、相互連関性、代替可能性の3項目については、会社の経営危機が経済全体に与える潜在的な影響を測定する指標であり、レバレッジ、流動性リスクと満期ミスマッチ、既存の規制精査の3項目については、会社の脆弱性を測定する指標である。
(3) 第3段階
追加的な定量及び定性的な査定を行うが、米国金融システムに対する脅威の度合いを重視し、オペレーションの複雑さ、既存の監督体制、ビジネスライン分離の可能性、グロスボーダーのオペレーションの状況等、迅速かつ秩序だった破綻処理を妨げる障害が対象となる。