現代消費文化を斬る-若者が映画館から離れた「4つの理由」

2019年10月01日

(廣瀨 涼) 消費者行動

■要旨

筆者が前回「若者の○○離れ」についてのレポートを発表した日、奇しくもTwitterのトレンド上位に若者の○○離れが入っていた。調べてみると、若者の45%が映画館を利用していないから映画離れが起きているという旨の内容であった。前回のレポートから引用するならば、「消費させるだけの価値を若者に提示できていないだけ」の話である。本レポートでは、若者の映画離れについて日米比較をおこなった。その結果、アメリカの映画館市場は若者で支えられていることがわかった。アメリカと日本両国の映画という「娯楽」に対する認識を「価格」の視点から検証し、なぜ若者が映画館を利用しないのか、その理由を考えてみた。

■目次

はじめに
1――サブスクは本当にシネマのパイを食べているのか
2――1900円は高い金額なのか
3――米国と比べて割高な日本の映画料金
4――価格から見る消費者の映画館利用における3つの比較
5――映画デートの真意‐本当に映画がみたいのか‐
6――若者が映画館から離れた「4つの理由」

生活研究部   研究員

廣瀨 涼(ひろせ りょう)

研究領域:暮らし

研究・専門分野
消費文化、マーケティング、ブランド論、サブカルチャー、テーマパーク、ノスタルジア

経歴

【経歴】
2019年 大学院博士課程を経て、
     ニッセイ基礎研究所入社

・令和6年度 東京都生活文化スポーツ局都民安全推進部若年支援課広報関連審査委員

【加入団体等】
・経済社会学会
・コンテンツ文化史学会
・余暇ツーリズム学会
・コンテンツ教育学会
・総合観光学会

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