EUソルベンシーIIの動向-EIOPAがUFR(終局フォワードレート)算出のための方法論に関するCPの最終報告書を公表-

2017年05月24日

(中村 亮一) 保険計理

■要旨

生命保険会社の責任準備金の評価において重要な意味を持つ、超長期の金利水準の設定に関連して、EUのソルベンシーⅡにおいて導入されているUFR(Ultimate Forward Rate:終局フォワードレート)については、その設定手法等の見直しが、EIOPA(欧州保険年金監督局)において議論されている。

EIOPAは、2017年4月5日に新たな「UFRを算出するための方法論」を公表しているが、これについては、保険・年金フォーカス「EUソルベンシーIIの動向-EIOPAがUFR(終局フォワードレート)算出のための新たな方法論を公表(1)-」(2017.4.11)及び「EUソルベンシーIIの動向-EIOPAがUFR(終局フォワードレート)算出のための新たな方法論を公表(2)-」(2017.4.12)(以下、「前回のレポート」という)で報告した。

この新たな「UFRを算出するための方法論」に対しては、引き続き関係団体からの反対意見が表明されたが、EIOPAは今回、2017年5月23日に「UFRの算出とその実施のための方法論に関するコンサルテーション・ペーパーNo. 16/003に関する最終報告書」を公表した。

今回は、この最終報告書について報告する。

■目次

1―はじめに
2―今回の最終報告書の内容
  1|概要
  2|最終報告書の構成
  3|第2章(利害関係者からのコメントとこれらのコメントに対する
    EIOPAの決定内容)
  4|第3章(UFRを算出するための最終方法論とその実施方法)
  5|第4章(UFRを算出するための最終方法論とその実施方法)
  6|次のステップ
3―まとめ
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