中村 亮一()
研究領域:保険
研究・専門分野
数学の世界で最も重要な定数は、「円周率のπ」と「自然対数の底のe」であると言われている。
「π」については、円周と直径の比率を示すということで、一般の人にも馴染みがある定数である。その水準についても、学生時代に、語呂合わせで、最初の30桁について、
π=3.141592653589793238462643383279
(産医師異国に向かう産後厄なく産婦御社に虫散々闇に鳴く)
と覚えさせられた(?)ものである。
ところが、「e」については、一般の人は直接的な形で関与することはあまりないものと思われる。ただし、ここ2回の「研究員の眼」で触れたように、eという定数は、結構自然界の事象の確率を表すのに出てくる。e についての最初の16桁とその語呂合わせは、
e=2.718281828459045(鮒、一鉢二鉢 一鉢二鉢 至極惜しい)
(1/e= 0.36787… )
となっているが、こちらはあまり知られていない、と思われる。
なお、eとπに関して今一つ。以下の算式は「オイラーの等式」と呼ばれ、数学の算式の中で、最も美しいものの一つに挙げられている。ここに、iは虚数単位、即ちi2=-1 となる複素数である。
今後は、「e」に少しは親近感を持って接していただければ、と思っている。