中村 亮一()
研究領域:保険
研究・専門分野
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Table 1. Main Recommendations(主要な勧告)
勧告内容とその優先度は以下の通り(優先度:H(High)、M(Medium))
BaFinは、ウォッチリストを維持し続け、会社が新たなソルベンシー要件を満たすか又は国のGAAPの下で黒字を維持する上で困難に直面する場合に、会社が適切な行動計画を作成し、遵守することを確実にする権限を使用し続けるべきである(H)。
BaFinは、ソルベンシーIIの下で経過措置を使用している会社が、16年の経過期間の終了までに、可能な限りそれ以前に、そのSCRの要件を満たすための堅牢で信頼できる計画を有していることを確認する必要がある。このプロセスは、そのような保険会社が、考えられうるショック後でもSCRを満たすことを確実にするためのストレステストを含む必要がある(H)。
ZZR要件のキャリブレーションは、保険契約者の公正な処遇を含む、保険規制の目的に関連して、その継続的な重要性を与えられた保険会社に適用されるので、国のGAAPの枠組みに対する当局による細心の注意の枠組みの中で検討が行われていくべきである(M)。
ソルベンシーIIの完全な実施に続く次の監督の優先順位は、内部モデルから、標準的手法を用いている保険会社によって使用される仮定や投資に関するもの、にシフトする必要がある(M)。
監督や専門家のリソースは、ソルベンシーIIの実施の継続的な挑戦と、新たな要件が完全に発効した後、早い期間中に発生する結果としてのリスクを管理するために、現在の高いレベルで維持されるべきである(M)。
(特に、公衆開示要件が有効になる2017年から)利用できるようになるソルベンシーIIの数字の多重度と高い透明性を考えると、異なる措置に対する高い水準の国民の理解を確保するための計画が行われるべきである(H)。
BaFinは、例えば、リスク分類制度からの主要な結果をより一層開示することによって、保険会社、特に大会社と、その重要な懸念や監督の優先順位をより良くコミュニケーションできるかどうかを検討すべきである(M)。
国のGAAPの枠組みの下で測定される保険会社の財政状態が悪化した場合に、BaFinは介入に対するよりフォーマルなアプローチを検討すべきである(H)。
BaFinはまた、ORSAのレビューに基づいた監督の期待を伝えるために、より体系的なアプローチを検討すべきである。そしてソルベンシーIIにおいて想定される状況では、保険会社の資本増強を要求する監督法の規定を十分に活用することが奨励される(M)。
BaFinは、定期的なストレス・テスト及び再建・破綻処理計画を含む1つのドイツのG-SIIの会社の場合に使用されるマクロ・プルーデンスのツールを、全ての大きなグループへ適用することを検討することができる(M)。
BaFinはIAISによって開発されている追加の損失吸収能力のための要件を含む追加の規制要件をG-SIIsに課す権限が与えられるべきである(M)。
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