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保険型投資商品等の利回りは、良好だったが(~2023 欧州)-4年通算ではインフレ率より低い。(EIOPAの報告書の紹介)

2025年05月02日

(安井 義浩) 保険計理

■要旨

現在、欧州における貯蓄性保険や年金が、退職後資金の確保に充分役立つような政策が検討されつつある。そのため、保険や年金商品の利回りが加入者にとって満足できる水準にあることは、制度構築や政策とともに重要である。それをみることができる資料の一つとして、EIOPA(欧州保険・企業年金監督機構)は、2025年4月15日に、2023年までの、保険型投資商品の利回りとコストを公表した。利回りは良好であったが、インフレ率より低いので、実質的にはマイナスであったともいえる。

■目次

1――はじめに
2――保険型投資商品の現状
  1|販売量等の概況
  2|2023年単年、あるいは2019~2023通算の利回り
  3|コスト~商品、リスク度合いにより異なる
3――個人年金商品の現状
  1|利回り
  2|コストのトレンド
  3|国による違い
4――退職年金制度(IORP)の現状
5――おわりに

保険研究部   主任研究員 年金総合リサーチセンター・気候変動リサーチセンター兼任

安井 義浩(やすい よしひろ)

研究領域:保険

研究・専門分野
保険会計・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴

【職歴】
 1987年 日本生命保険相互会社入社
 ・主計部、財務企画部、調査部、ニッセイ同和損害保険(現 あいおいニッセイ同和損害保険)(2007年‐2010年)を経て
 2012年 ニッセイ基礎研究所

【加入団体等】
 ・日本アクチュアリー会 正会員
 ・日本証券アナリスト協会 検定会員

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