IRDAIは、2023年6月15日に、顧客確認(Know Your Customer:KYC)プロセスを促進するための特別委員会を設立する命令を発出
3した。
現在、UIDAI(Unique Identification Authority of Indi:インド固有識別局)の枠組みは、UIDAIがAadhaar
4を発行し、保険会社が顧客の同意の下、Aadhaarを使用して顧客確認を行うことを認めているが、保険セクターにおける顧客固有のIDが存在しないために、顧客のオンボーディング(登録プロセス)を容易にすることや潜在的な詐欺を回避することなく、サービスや請求を提供しており、様々な問題に直面している。
Aadhaarを使用して顧客確認(KYC)や関連事項の簡素化を推進するために、12 人のメンバーからなるタスクフォースが設置された。12人のメンバーは、IRDAI、UIDAI、生命保険会社、損害保険会社、健康保険会社、生命保険審議会、損害保険審議会、Team InsurTechからの代表で構成されている。
12 人のメンバーからなる特別委員会の付託条項は、次の措置を提案することとなっている。
・Aadhaar を使用して顧客のオンボーディングを容易にするための方策
・引受業務及び保険金請求支払における不正行為対策
・保険会社、仲介業者、代理店による eKYC及びオフラインKYCの促進
・未請求の保険金を減らすために、顧客/受取人のトレーサビリティを向上させるための方策
・保険会社がAadhaar を使用して国家死亡台帳に容易にアクセスできるようにする。
・保険契約者のABHA(アユシュマン・バーラト健康又は国民健康保護制度)のIDをAadhaarとリンクする。
・保険会社による年金生命証明書(Jeevan Pramaan – 年金受給者のための生命証明書システム)へ のアクセスを容易にする。
・(CKYC
5と同様に)Aadhaar 番号をリンクすることで、保険会社による保険契約者の銀行口座詳細へのアクセスを容易にする。
・利用可能なAadhaar がない場合の保険会社による「Reverse Seeding」を容易にする。
・Aadhaar Payment Bridgeを通じて保険契約者への支払いを容易にする。
・保険会社による保険契約者の Aadhaar の保管を可能にする。
・その他の関連する事項
なお、特別委員会は(この命令の日から)1カ月以内に報告書を提出するよう求められている。
4―メンタルヘルス保険委員会の設置