(2)地域別の業績-2021年との比較-
Avivaは2020年、2021年に多くの事業を売却していたが、AvivaグループCEOのAmanda Blanc氏は、2022年3月に、過去20カ月間で、合計75億ポンドで8つの事業の売却を完了させたと述べており、2022年は比較的落ち着いた動きとなっていた。
営業利益は2021年の全体数値との比較では2%減少したが、2021年に含まれている非継続事業の影響を除いた、継続事業ベースでの営業利益では35%増加して、22億 1,300 万ポンド(2021年:16億400 万ポンド)となった。英国、アイルランド、カナダ、Aviva Investorsの営業利益が21%増の27億400万ポンド(2021年:22 億3,100 万ポンド)となった。英国&アイルランドの生命保険事業とカナダの事業が堅調に推移したが、英国&アイルランドの損害保険事業及びAviva Investorsの営業利益の減少により一部相殺された。
英国&アイルランド(生命&医療)の営業利益は 34% 増の19 億800 万ポンド(2021 年:14 億 2,800 万ポンド)で、これは主に、年金&エクイティリリースの業績の改善、長寿の仮定の変更、Ireland Life の業績の改善による。ただし、2022年の市場変動が手数料収入に与える影響を反映して、市場の動きに起因する繰延新契約費の帳簿価額の減少、及びウェルス部門の営業利益の減少による不利な影響によって部分的に相殺された。
英国&アイルラン(損保)の営業利益は5%減の3億3,800万ポンド(2021 年:3 億 5,600 万ポンド)で、英国では、2021 年と比較して通常の請求頻度に戻り、天候によるコストが増加したが、インフレの上昇も見られた。これらの要因の影響は、投資収益の増加によって部分的に相殺された。企業保険は、収益性の高い新契約の成長と強力なレートモメンタムを通じて市場シェアを拡大し続けており、個人保険は価格設定の規律を維持し続けている。
カナダでは、営業利益が6%増加して4億3,300 万ポンド(2021年:4億600万ポンド)になった。為替一定ベースでは、引受結果の減少が投資収益の増加によって相殺されたため、営業利益は前年度とほぼ同水準だった。引当金の推移、手数料の低下、天候関連の異常災害による損失の減少、および価格設定、補償管理及びリスク選択に関する継続的な取り組みの影響は、行動の変化に起因する請求頻度の増加やインフレの影響を含む請求金額の上昇によって相殺された。
Aviva Investorsの営業利益は2,500万ポンド(2021年:4,100 万ポンド)、または(コスト削減の実施、戦略的投資コスト、および外国為替の動きを除くと)4,800万ポンド(2021年:5,800 万ポンド) に減少した。これらは、Bank of New York Mellonへの業務の移行や、Mount Streetへのローンサービスのアウトソーシングに成功した新しい拡張性のある実物資産運用モデルを含む、コスト削減イニシアチブの影響が反映された結果である。
国際投資の営業利益は、主に 1 回限りの不動産費用の結果として、5,200万ポンド(2021年:9,700 万ポンド)に減少した。
なお、新契約価値は、非継続事業の影響があり、21%と大きく減少した。ただし、英国&アイルランド(生保&医療)の新契約価値は15%増加した。