3|Generali
Generaliは、2016年11月26日に開催した「投資家の日(Investor Day)」において、現在事業展開している市場を、(1)既に一定のプレゼンスを有して、規模があり魅力的な市場(6~9市場)、(2)プレゼンスが十分でないが魅力的な市場(16~18市場)、(3)魅力的な市場でもなくプレゼンスも無い市場(13~15市場)、の3つに分類して、(3)については合理化を進めることを計画している、と述べていた。
さらに、2020年11月19日に開催された「投資家の日」のプレゼンテーションにおいて、資本配分の最適化を図るため、保有契約の生命保険ポートフォリオをさらに売却する可能性があることを述べていた。Generaliは、ここ数年Generali Lebenの株式のViridium Groupへの売却や保証利率水準の高いオランダやベルギーの事業等を売却してきており、主として保証水準の引き下げによって、さらなる生命保険事業の資本集約度の引き下げを目指してきている。
(1)地域別の業績-2020年の結果-
Generaliは、欧州を中心に世界の50カ国程度で事業展開をしている。
各種の指標において、自国のイタリアに加えて、ドイツとフランスで高い構成比を有しているが、さらにその他の欧州における構成比も高いものとなっている。
欧州における生命保険と損害保険の市場シェア及びポジションについては、以下の通りとなっている。
・イタリア : 生保16.9%(第1位)、損保13.9%(第2位)、生損保合算では第1位
・ドイツ : 生保6.9%、損保5.1%、合算で第2位
・フランス : 生保5.1%、損保4.7%(第8位)、傷害&医療7.5%(第5位)
・オーストリア : 生保14.9%、損保15.3%、合算で第3位
・ハンガリー : 生保9.9%、損保18.4%、合算で第2位
・ポーランド : 生保4.2%、損保4.8%、合算で第6位
・チェコ : 生保22.6%、損保29.9%、合算で第2位
・スロバキア : 生保9.5%、損保11.4%、合算で第3位
一方で、他の欧州大手保険グループとは異なり、欧州域外でのプレゼンスは現時点ではあまり高くない。
アジアでは、 中国、香港、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ及びベトナムの8つの国と地域で保険事業を展開している。