3|Generali
Generaliは、他の大手保険グループが5月上旬には2020年第1四半期の業績発表を行っていたのに対して、他社に比較してCOVID-19が業務面に与える影響の大きさを反映して、5月21日に2020年第1四半期の業績発表を行った。
Generaliは、その2020年第1四半期の業績発表
4において、COVID-19について、「グループの純利益は1億1,300万ユーロ(前年同期は、7億4,400万ユーロ)であり、金融市場に対するCovid-19の影響による投資への6億5,500万ユーロの減損とパンデミック緊急事態のための臨時国際基金へのグループによる割当の1億ユーロの寄付の影響を受けた。」と述べた。
また、調整後純利益は1億1300万ユーロ (前年同期は6億1600万ユーロ)で、COVID-19 特別国際基金の一時的費用を除いた場合、1億8800万ユーロだった。
CFOのCristiano Borean氏は、次のようにコメントしている。
「Covid-19の緊急事態とその結果としての強力なマクロ経済的および経済的影響により、ここ数十年で最も困難で不確実な時期の1つに、私たちのビジネスモデルはグループの事業継続を確保し、お客様のライフタイムパートナーとしての役割を維持することを可能にした。これは、私たちのプロセスと商品のデジタル化、グローバルエージェントネットワークを活用したマルチチャネル配信ネットワーク、及び国際的な分散化の結果でもある。今年の最初の3か月は良好な業績を示し、グループの堅実な資本基盤を確認した。 純利益は、世界的なパンデミックの結果としての現在の金融市場のパフォーマンスによる減損の影響を受けた。」
また、プレス資料の中では、以下のように述べられている。
「前例のないCovid-19パンデミックは、現在および近い将来の両方で、世界中のマクロ経済環境に大きな影響を与える。 現時点では、グローバル保険セクターへの全体的な影響を測定するのは時期尚早である。Generaliグループは、ビジネスミックスと分散化のおかげで、2019年と比較して減少する可能性はあるものの、2020年の業績は耐性力があると予想している。
運用の観点から見ると、Covid-19のマクロ経済的影響は、特に旅行保険において、グループのトップラインの進展に影響を与える。経常的な金融収入(配当、賃貸収入、手数料収入)も悪影響を受ける。請求経験に関しては、Covid-19の影響について正確なガイダンスを提供することはまだ困難である。 全般的に、Generaliは有利なビジネスミックスと堅牢な標準的契約条件に依存できる。
Generaliは、予想される収益の減少による影響を軽減するために、大幅なコスト削減に取り組んでいる。同時に、ライフタイムパートナーになるという野心と持続可能性への取り組みに沿って、グループは、従業員、クライアント、ディストリビューター、コミュニティをサポートするための一連の措置を実行できることを誇りに思っている。 これらの対策は短期的には当社のコストベースや業績に影響を与えるが、利害関係者の幸福と安全は私たちの未来への投資となる。
Generaliは、世界的な経済状況がより明確になるのを待って、金融市場の低迷とアウトブレイクの結果が、主に減損が原因で2020年の最終結果に悪影響を及ぼすと予測している。」
なお、第1四半期において、Covid-19関連の損害保険の請求は約1億ユーロで、配当と賃貸収入の低下により、リターンが想定より約1億5,000万ユーロ少なくなる、また、自動車保険の請求頻度が約30%減少する、と述べた。
さらに、「COVID-19 非常事態への取り組み」として、以下のように述べている。
「3月12日、Generaliの取締役会は、Covid-19の緊急事態を支援し、グループが事業を展開する国々の経済回復活動を支援するために、1億ユーロの臨時国際基金を設立した。 基金はまた、グループの従業員からの寄付の恩恵を受けた。 それは、イタリア国民健康システム及びイタリア市民保護と合意した優先順位に従って、イタリアの健康緊急事態を支援するとともに、グループが事業を展開する市場全体の顧客、中小企業、及びその従業員のための取り組みを支援した。
さらに、グループ管理委員会のメンバーと戦略的責任を負うその他のマネージャーは、2020年4月から年末までに固定報酬を20%削減することを自主的に決定し、基金をさらに増やした。」