2018年度生命保険会社決算の概要-外貨建資産、外貨建保険が引き続き増加

2019年07月18日

(安井 義浩) 保険計理

■要旨

生命保険会社41社の2018年度(2019年3月期)決算が6月上旬に出揃った。販売業績面では、新契約高は15.9%増加、保有契約高は▲0.9%減少となった。第三分野は引き続き好調である。保険料等収入は、外貨建保険を中心に増加した。基礎利益は、外債利息等の増収により5.2%の増加となった。国内の低金利状況をカバーするべく、資産運用では外貨建資産、保険販売でも外貨建保険の好調が続いている。

■目次

1――保険業績(全社)
2――大手中堅9社の収支状況
  1|基礎利益は増加
  2|利差益は逆ざや解消以降最高水準
  3|当期利益は実質減少~しかし引き続き内部留保、配当とも安定的な水準
  4|ソルベンシー・マージン比率~高水準を維持
3――かんぽ生命の状況
4――トピックス
  1|外貨建資産の増加~為替変動リスクの増加?
  2|基礎利益の理解に関して~ヘッジコストを考慮した試算~
  3|今後販売業績を支える(かもしない)注目の保険商品など

保険研究部   主任研究員 年金総合リサーチセンター・気候変動リサーチセンター兼任

安井 義浩(やすい よしひろ)

研究領域:保険

研究・専門分野
保険会計・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴

【職歴】
 1987年 日本生命保険相互会社入社
 ・主計部、財務企画部、調査部、ニッセイ同和損害保険(現 あいおいニッセイ同和損害保険)(2007年‐2010年)を経て
 2012年 ニッセイ基礎研究所

【加入団体等】
 ・日本アクチュアリー会 正会員
 ・日本証券アナリスト協会 検定会員

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