(3)地域別展開に関する方針及びトピック
Prudentialは、保険事業に関して、例えば、これまでに以下の地域別展開の見直し等を行ってきている。
・2017年5月 韓国生命保険会社PCA Life Insuranceの売却
・2017年7月 ナイジェリアのZenith Lifeの過半数株式の取得
・2017年8月 米国のブローカー・ディーラーネットワークの売却
・2017年8月 M&GとPrudential UK & Europe (Prudential UK&E)を統合して、M&G
Prudentialを設立
・2018年3月 英国の年金ポートフォリオ120億ポンドのRothesay Lifeへの再保険(このポートフォリオの大部分は2019年6月30日までにPart Ⅶ移転される予定)
・カンボジア、ラオスでの事業開始
・2019年3月 カメルーン、コートジボワール、トーゴにおける主要な生命保険会社であるGroup Beneficialの過半数株式を取得(これにより、西アフリカでの事業を拡大し、この取引の完了により、約4億人のアフリカの市場で事業展開することになる)
なお、Prudentialは、過去10年間において、それまでの英国中心から国際展開中心へと急速にシフトさせてきており、EEV株主ファンドベースで、国際部門のシェアは2007年の49%から2018年の74%へと大幅に増加している。
Prudentialは、こうした戦略をさらに推進していくとしている。
また、Prudentialは、2018年4月に、Prudential plcから英国・欧州部門であるM&G Prudentialを分離して、2つの異なる投資特性を有する別々の上場会社にすることを公表している。これにより、Prudential plcは米国とアジアで事業展開する会社となる。また、2018年上期の報告において、M&G Prudentialが分離された後のPrudential plc
10は、香港の保険監督当局が新しいグループ全体の監督者になることを明らかにした。M&G Prudentialのグループ全体の監督者は、引き続き英国の保険監督当局であるPRA(健全性規制機構)が務めることになる。この分離については、2019年末までに完了することが想定されている。
10 分離後のPrudential plcは、英国に本社を置き、ロンドン証券取引所でpremium listingされ、香港でprimary listingされ、ニューヨークとシンガポールに上場している会社となる。また、英国又は欧州の顧客を持たないため、ソルベンシーII制度の対象外となる。