7|Zurich
Zurichは、ソルベンシーII制度の対象会社ではないが、ソルベンシーIIに同等と考えられているSST(スイス・ソルベンシー・テスト)による数値と社内の経済ソルベンシー比率であるZ-ECM(Zurich Economic Capital Model)を公表している。Z-ECMはソルベンシーIIやSSTとは異なり、UFRを使用していないことから、EU諸国を親会社としている保険グループと比べて、金利低下の影響をより受けることになる。
これらの内容については、これまでの四半期毎の報告書や、SFCR(Solvency and Financial Condition Report:ソルベンシー財務状況報告書)において開示や説明がなされてきている。ただし、これまでのレポートで触れてきたように、一般の投資家が理解を深めるにはまだまだ十分とはいえない面があるように思われる。今後5月下旬以降に公表されてくる2018年のSFCR等の開示資料や説明資料において、さらなる工夫・充実が図られていくことを期待したい。