中村 亮一()
研究領域:保険
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2―Insurance Europe(保険ヨーロッパ)の反応
2018年12月14日
EIOPAのストレステストは欧州保険業界の強さを確認している
欧州保険年金監督局(EIOPA)が実施した2018年の保険ストレステストの結果を受けて、Insurance Europeの副局長Olav Jones氏は次のように述べている。
「Insurance Europeは、2018年のストレステストの実施により、ベースラインSCRのカバーが200%を超え、資産負債(AoL)比率が109%で、欧州の保険業界の強みを裏付けるものとなった。このテストの目的は、不利な市場動向の下での金融の安定性に関する情報を提供することである。EIOPAは実際には非常に極端なシナリオを選択した。例えば、イールドカーブ低下のシナリオには、今後100年間の欧州の成長率をゼロと仮定するのと同じ金利が含まれている。結果は、適用された非常に極端なシナリオの下であっても、業界は保険金支払能力に懸念を示さず、最悪のシナリオでも全体のAoL比率は106%を超えたままであることを確認している。」
保険セクターの規制枠組みであるソルベンシーIIは、保険会社がさらされている全てのリスクをカバーすることによって保守的な資本要件を設定する包括的なリスクベースのシステムであることを認識することが重要である。これらの自己資本要件は、資産/負債に適用されるストレスシナリオに基づいており、極端に200年に1度のタイプの事象を用いて較正されており、公表されている。従って、ストレステストで報告されたストレス後のSCR比率は、極端なストレスが与える影響を表している。これに基づいても、業界は非常に耐性力があることが示されている。
3―BaFinの反応
2018年12月14日
ストレステスト:EIOPAが2018年の結果を発表
欧州保険年金監督局(EIOPA)は本日、保険会社に対する欧州全体のストレステスト2018年の結果を発表した。これにより、欧州の保険業界は、ストレスシナリオにおいても、根本的に堅調であることが証明されている。ストレステストには、ドイツの5グループを含む42の欧州の主要保険グループが含まれていた。
BaFinの保険・年金基金監督のエグゼクティブディレクターのFrank Grund博士は、「ストレステストの結果は、継続的な監督による我々の調査結果と一致している。」と述べている。「予想通り、保険会社の主要数値は資本市場の著しい変化と金利環境の変化に敏感である。」と述べた。
ドイツの参加者は欧州の全体的な印象を確認している。
ストレスシナリオが実現しても、欧州の保険業界は全体として堅調に推移するだろう。しかし、長期的な低金利環境に伴う金利の低下と資本市場の歪みを伴う金利の上昇という2つのシナリオは、それぞれ自己資本による規制上の自己資本要件の適用範囲の大幅な低下につながる。これは管理可能であろう。長期保証(LTG)措置もまた、それらが意図した反景気循環効果を持つことを示している。
参加しているドイツのグループもまた危機に対する耐性を有していた。しかしながら、特にドイツの参加者にとって、持続的な低金利フェーズが依然として課題であることが明らかになった。「彼らの長期的な義務のために、いくつかのドイツの会社は特に低金利フェーズの影響を受けている。」とGrund博士が説明する。
2018年のEIOPAストレステストには、42の主要欧州保険グループが含まれていた。ドイツからは、Allianz SE、Munich Re、HDI VaG、R + V Versicherung、HUK -COBURG insurance groupが参加した。
4―DNB(オランダ国立銀行)の反応
研究領域:保険
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