介護職員不足への対応-「まんじゅう型」から「富士山型」への構造転換をどう進めるか?

2018年07月24日

(篠原 拓也) 保険計理

■要旨

高齢化が徐々に進み、高齢者の介護ニーズが高まりつつある。しかし、介護サービスを行う介護職員は、今後不足することが予想されている。厚生労働省が公表している介護人材の需給推計によると、2025年には、38万人の需給ギャップが生じるとされている。

本稿では、介護人材不足の現状や、それを踏まえた対応についてみていくこととしたい。

■目次

1――はじめに
2――介護の人材不足
  1|労働市場では、介護人材不足が顕著になっている
  2|訪問介護は、主として、非常勤の高齢女性層が担っている
  3|介護職員は、入職率も離職率も高い
  4|介護職に対する志望は高まっていない
3――介護職員の処遇とキャリアパス
  1|介護職員の賃金カーブはあまり上昇していかない
  2|介護職員のキャリアパスは画一的で多様性に乏しい
4――「まんじゅう型」から「富士山型」への介護人材の変革
5――介護の人材不足を解消するための取り組み
  1|介護報酬に、介護職員の処遇改善加算が導入されている
  2|介護職を目指す学生には学資貸付が行われており、介護業務に
    5年間継続従事すると返済免除となる
  3|求職者を対象に職業訓練事業が行われている
  4|介護職離職者の届出制度が開始されている
  5|介護福祉士の上級資格が設けられている
6――おわりに (私見)
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