中村 亮一()
研究領域:保険
研究・専門分野
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簡素化された計算 - 保険ヨーロッパは、導入された簡素化されたアプローチを歓迎しており、実際により広範でより一貫して比例原則を適用できるはずである。しかし、保険ヨーロッパは、対応を詳述している多くの項目についてのEIOPAの見解を支持していない。特に、保険ヨーロッパは、EIOPAが大量解約リスクのレベルに対処する必要があると信じている。
標準式におけるECAIへの依存の軽減 - 保険ヨーロッパは、保険会社が、内部信用評価モデルや第三者の商業的および非商業的プロバイダーの使用など、監督目的で指名されたECAIを使用する代替案についてのEIOPAの調査を歓迎する。保険ヨーロッパは、委任規則第88条の規定内で提案された簡素化を評価する。しかし、保険ヨーロッパは、この簡素化の使用を認めるための過度に慎重なアプローチは、実際にはそれを実行可能でなくする可能性がある、と警告している。
保証、第三者によって保証されたエクスポージャー、地域政府及び地方自治体(RGLAs)へのエクスポージャーの取扱- 保険ヨーロッパは、以下のEIOPAの提案された変更を支持する。
・スプレッドと集中リスクサブモジュールにおけるRLGA保証の認識の拡大、カウンターパーティ・デフォルトリスクモジュールにおけるタイプ2のエクスポージャーの拡大
・カウンターパーティー・デフォルトリスクモジュールにおけるタイプ2のエクスポージャーに関しての部分保証の認識
・ITS(EU)2015/2011に列挙されていないRGLA保証及び関連する資本費用の認識
しかし、保険ヨーロッパは、委任規則第85条の意図に反して、RGLAsと中央政府の間の同等性を決定するために、過度にきめ細かで堅固なアプローチを導入する可能性があるため、銀行と保険の規制の間の適格RGLAsのリストを調和させるために取られるアプローチについて注意を払っている。さらに、保険ヨーロッパは、委任規制の条項に対するEIOPAの提案された変更の精神を支持している。しかし、保険ヨーロッパは、LGD公式の変更、第215条(f)の遵守からの完全な除外及び混乱を避けるために委任規則におけるリサイタル42の最後の文の削除、を提案する。
リスク軽減手法 - 保険ヨーロッパは、EIOPAによって提出された、リスク軽減技術の代替頻度の制限を改善し、一時的にSCRに違反している再保険業者が提供するリスク軽減の部分認識の要件を変更する、という提案を支持する。しかし、アドバース・デベロップメント・カバーとファイナイト再保険の認識を向上させるためには、さらなる作業が必要であると考えている。
ルックスルー・アプローチ:投資関連ビークル - 保険ヨーロッパは、関連会社へのルックスルー・アプローチの拡大に取り組んだEIOPAの作業を歓迎する。EIOPAによって提案された「投資関連会社」の基準と定義を幅広く支持している。しかし、ルックスルー・アプローチの適用が比例的に確実に実施されるようにするには、追加の作業が必要である。
会社固有のパラメータの検討 - 保険ヨーロッパは、ソルベンシーIIがその規模(SMEs(中小規模会社)、モノライナー(単一種目営業会社))に関係なく、全ての会社にワークすることを保証するために、比例原則とともに、USPの使用を強く支持している。しかし、EIOPAが提案したいくつかの改善にもかかわらず、保険ヨーロッパは、委任規則で現在定義されている適用分野に関して、USPの制限された範囲を懸念している。
さらに、保険ヨーロッパは、EIOPAが、新しい標準化された方法の導入に反対し、非常に厳しく、それゆえUSPの幅広い利用には役立たない、現在のデータ要件のいかなる修正も拒否していることを懸念している。保険ヨーロッパは、現在、委任規則で定められているように、USPの範囲を特定の分野に限定すべきではなく、むしろ生命、健康、損害カタストロフィー、さらにはオペレーショナルリスクにまで拡大すべきだと強く信じている。ソルベンシーII指令で認められている全ての領域への拡大は、保険ヨーロッパの見解では、ソルベンシーIIがSME /モノライナーを含めた規模にかかわらず、全ての会社にワークするために必要なものである。
繰延税金の損失吸収能力(LAC DT) - 保険ヨーロッパは、欧州委員会は、EIOPAに対して、繰延税金の損失吸収能力(LAC DT)に関して、欧州全体で現在適用されている様々な方法及びその影響について報告するよう要請した、と強調する。それゆえ、保険ヨーロッパは、分析を提出することにより、EIOPAがその任務を完全に遂行し、さらなる行動は必要ない、と信じている。
保険ヨーロッパは、LAC DTの計算に関する「ワン・サイズ・フィッツ・オール(全てに適用可能な汎用型)」という考え方は適切ではないと考えており、これはEIOPAによるデータ分析の弱い相関によって示されている。それゆえ、保険ヨーロッパの見解では、LAC DTの計算の標準化は必要なく、いかなる追加のガイダンスも必要ない。
4―まとめ
研究領域:保険
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