中村 亮一()
研究領域:保険
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財務省、USTRが欧州連合との契約を首尾よく締結
2017年1月13日
ワシントン
米財務省と米国貿易代表部(USTR)は本日、欧州連合(EU)との合意に向けた交渉の成功を発表した。ドッド・フランク・ウォールス街改革・消費者保護法のTitle Vの下で、財務長官は、連邦保険局(FIO)とUSTRを通じて、1つ以上の外国政府、当局または規制機関と、共同でカバード・アグリーメントを交渉する権限が与えられている。
カバード・アグリーメントとは、米国と1つ以上の外国政府、当局または規制当局との間での、保険又は再保険に関する健全性措置に関しての合意である。財務省は、FIOの2013年報告書である「米国における保険規制システムの現代化と改善の方法」において、公に、カバード・アグリーメントを要求した。
財務長官のJacob J. Lew氏は「カバード・アグリーメントは、米国の保険消費者の保護を強化し、米国の保険会社と再保険会社の機会を増やす。」「米国とEU双方の利益を最大限に享受する協定を締結したことを歓迎する。」と述べた。
「米国とEUは、米国の保険会社と再保険会社の不確実性を解決するこの合意を締結することができたことを喜ばしく思う。この合意は、米国及びEUの消費者に対する高い保護基準を引き続き確保しながら、米国の保険会社及び再保険会社がEUで事業を行う機会を提供する。」と語った。
ドッド・フランク法は、カバード・アグリーメントに関して、財務省とUSTRが共同で、下院金融サービス委員会、下院歳入委員会、上院銀行住宅都市委員会、上院財政委員会に相談を諮ることを要求している 。
財務省とUSTRは本日、4つの委員会のそれぞれに、カバード・アグリーメント交渉が完了したことを伝えるレターを送った。
米国を代理して欧州連合(EU)との協定を交渉していることを伝えるために書いている。カバード・アグリーメントは、米国の保険監督制度を確認し、保険消費者を保護し、米国の保険会社及び再保険会社に有意義な利益をもたらす。 カバード・アグリーメントは、監督当局間のグループ監督、再保険及び情報交換の3つの健全性保険監督の分野について取り扱っている。
31 U.S.C. §314(合衆国法典第31巻第314条)に従って、連邦保険局(FIO)の2010年法は、財務長官(米国財務省)と米国貿易代表部(USTR)が共同で、1つ以上の外国政府、当局、規制当局とのカバード・アグリーメントを交渉することを認めている。カバード・アグリーメントは、「保険または再保険事業に関する健全性措置に関する書面による二国間または多国間の合意」である。
財務省とUSTRは、2015年11月20日、FIOとUSTRがEUとの共同交渉を開始することを議会に通知した。これらの交渉は2016年2月に始まり、2017年1月に締結された。EUと米国は、カバード・アグリーメントの付属文書が米国とEUの間で交渉される最終的な法的文書であることに書面で合意した。
従って、我々は交渉を締結し、2010年のFIO法の規定に従って、合意の最終的な法的文書を提供していることをお知らせすることを嬉しく思っている。
4―交渉当事者以外の監督当局の反応
EIOPAは、保険及び再保険措置に関するEU-U.Sカバード・アグリーメントを歓迎する。
フランクフルト、2017年1月13日
欧州保険年金監督局(EIOPA)は、 欧州委員会及び米国財務省が今日発表した保険及び再保険措置に関するEU-U.Sカバード・アグリーメントを歓迎する。カバード・アグリーメントには、再保険、グループ監督及び監督者間の情報交換の3つの健全性保険監督が含まれている。
Gabriel Bernardino EIOPA会長は、「本合意は、欧州連合(EU)と米国の保険監督当局が監督協力を強化し、消費者利益のために大西洋の両側で活動する(再)保険会社の規制の確実性と機会を高める上でのさらなる一歩を示している。EIOPAはEU-U.S保険プロジェクトの作業を通じて、米国当局との強力な協力を継続する。