2|China Re Groupについて
今回、新たにIAIGに指定されたChina Re Group(中国再保険(集団)有限公司)は、中国最大国内唯一の再保険グループである。1949年に設立された中華人民共和国初の保険会社である中国人民保険会社を前身としている。中華人民共和国財政部と中央匯金投資有限公司によって1996年8月22日に共同設立され、2007年10月に株式会社となっている。China Re Group のWebサイトからの情報によれば、再保険料収入では世界第8位の再保険グループとなっている。
China Re Groupは、再保険に加えて、元受保険、資産運用、仲介事業も展開している。主として、損害再保険はChina Re P&C、Chaucer及び シンガポール支店を通じて、生命・医療再保険はChina Re Life、China Re HK及びシンガポール支店を通じて、元受損害保険はChina Continent Insuranceと Chaucerを通じて行っている。
China Re Group は、2025年6月20日に、中国初のIAIGに指定されたことを公表
2している。この公表資料の中で、「近年、中国再保険は着実に国際展開を進め、国際業務の比率が継続的に増加し、再保険のリスク分散機能が継続的に強化され、グローバルリスクガバナンスに積極的に参加し、国際保険・再保険市場に統合されている。」と述べている。
China Re Groupの2024年のAnnual Reportによれば、収入保険料(Gross Written Premiums)
3Insurance Revenue)は101,363百万元(1中国人民元を20円とすると(以下、同様)、2兆273億円)、純利益は11,080百万元(2,216億円)、総資産は508,347百万元(10兆1,669億円)となっている。なお、収入保険料の事業種類別の内訳は、損害再保険46,042百万元(うち海外から26,560百万元)、生命・医療再保険9,846百万元(うち海外から3,366百万元)、元受損害保険46,914百万元、となっている。因みに、China Re Groupは、2023年1月1日から、IFRS第17号(保険契約)を適用している。
4―まとめ