1|AXA
AXAは、その2020年の決算発表
1において、COVID-19について、43億ユーロの基礎利益に対して、COVID-19の請求(Covid-19 claims)
2は15億ユーロである、として、以前に報告された数値と変わっていない、と報告した。より具体的には、「
Covid-19関連のP&C請求及び連帯措置による当グループの2020年の基礎利益への影響は、15億ユーロ(税引後及び再保険控除後)だった。この影響は、グループの2020年6月3日の発表及びグループの上半期の結果リリースで提供された見積もりと一致している。下半期のさらなるロックダウンによる影響は概ね中立であり、コマーシャルラインでの追加の請求はリテールラインでの頻度減少のベネフィットによって相殺された。」と述べた。
Thomas Buberl CEOは、「Covid-19危機を通じて、AXAは社会での役割を積極的に果たし、顧客にサービスを提供し、従業員をサポートすると同時に、中小企業への7億ユーロの投資や、フランスやグループが事業展開するその他の国でのその他の連帯措置を通じて経済回復に貢献してきた。」と述べた。また、「取締役会は、当社グループの貸借対照表上の状況、キャッシュ・フロー及び全体的な経営成績、並びに継続中のCOVID-19危機に関連する継続的な不確実性を慎重に検討した結果、一株当たり1.43ユーロの配当を提案することを決定した。」と述べた。
なお、事業部門別の影響等については、例えば以下の記述が行われている。
(1)損害保険
コマーシャルラインの売上高は、2%増加して317億ユーロとなった。第1四半期の売上高増加 (5%増)、第2四半期のCOVID-19の売上高減少(10%減)に続き、第3四半期の売上高が回復(2%増))し、第4四半期の売上高が増加 (7%増)した。この増収は主にAXA XL保険によるもので、価格面では引き続き好調に推移したが、収益性改善のための引受活動や、COVID-19における保険事業の縮小による影響が見込まれている。
パーソナルラインの売上高は1%減少して170億ユーロとなったが、これは主に欧州とフランスにおけるCOVID-19関連の新契約活動の減少によるものである。
P&Cの基礎収益は51%減少してユーロ16億4400万となったが、これは主に (i) COVID-19からの請求、特に事業中断(1.1億ユーロ)、イベント中止(0.6億ユーロ)、その他のライン(0.5億ユーロ、主にクレジット、金融、負債、旅行)、連帯措置、その他(0.2億ユーロ)によるもので、自動車の減少(8億ユーロ)と (ii) 自然災害、特に大西洋における自然災害の頻度が高まった結果、AXA XLのNAT CAT保険料の値上げによって一部相殺された。
COVID-19の予測及びNAT CATの正常化を前提とすると、P&Cの基礎収益は2%増加した。これは、前年度の支払準備率の悪化や投資利益の減少を相殺する以上に、今年度の引受実績が増加したためである。
なお、COVID-19による影響の商品別の内訳及びそのうちのAXAXL等の内訳の状況は、プレゼンテーション資料の中で、以下の図表のように示されている。