医師の分布構造-今後増加する高齢の医師には、どういう医療を担ってもらうか?

2019年10月15日

(篠原 拓也) 保険計理

■要旨

人口の高齢化が進み、高齢の患者が増加している。併せて、医師の高齢化も進んでいる。一方、大学医学部定員はやや引き上げられており、今後、若手医師の養成が進むものとみられる。

本稿では、医師の分布にスポットライトをあてて、その構造をみていくこととしたい。

■目次

1――はじめに
2――医師の年齢ごとの推移
  1|医師資格の付与は、時代ごとに異なる
  2|戦争末期の資格付与者が、医師数の増加に寄与してきた
  3|1970年代の定員数の引き上げが、現在の60歳前後の医師の増加に結びついている
3――女性医師割合の変化
  1|女性医師割合は年々上昇している
  2|女性医師割合は高齢ほど低い
4――病院・診療所別の医師の分布
  1|病院の医師は若手が中心
  2|診療所の医師は60歳前後がピーク
5――診療科ごとの医師の分布
  1|内科・皮膚科は、60歳前後の男性医師が中心
  2|外科は、50歳前後の医師が中心で、男性医師の割合が高い
  3|眼科・耳鼻咽喉科は、男女の各年齢層に幅広く分布
  4|小児科は、30歳・40歳前後で女性医師の割合が高い
  5|産科・婦人科は、30歳・40歳前後で半数以上が女性医師
  6|精神科・心療内科は、50歳前後の男性医師が中心
  7|麻酔科・リハビリテーション科・放射線科等は、40歳前後が中心で、
   若手女性医師の割合が高い
  8|救急科は、40歳前後の医師が中心で、男性医師の割合が高い
6――おわりに (私見)
レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)