欧州保険会社の内部モデルの適用状況(標準式との差異)-2018年のSFCR(ソルベンシー財務状況報告書)からのリスクカテゴリ毎の差異説明の報告-

2019年07月29日

(中村 亮一) 保険計理

■要旨

欧州の保険会社各社が5月上旬から6月中旬にかけて公表した単体及びグループベースのSFCR(Solvency and Financial Condition Report:ソルベンシー財務状況報告書)については、これまで4回の保険年金フォーカスで報告してきた。具体的には、1回目のレポートでその全体的な状況について報告し、2回目のレポートでは、欧州大手保険会社グループ各社の長期保証措置や移行措置の適用の影響及びSCRやMCRの計算方法の説明、3回目のレポートでは、内部モデルの使用状況及び分散効果の状況、4回目のレポートでは、使用された内部モデルに関する説明等について報告した。

今回のレポートでは、これまでのレポートを総括する形として、各社の内部モデルの適用状況に関して、標準式と各社で実際に使用された内部モデルとのリスクカテゴリ毎の差異の説明等について報告する。

■目次

1―はじめに
2―標準式と使用された内部モデルとの差異の説明
  1|Allianz
  2|AXA
  3|Prudential
  4|Generali
  5|Aviva
  6|Aegon
3―まとめ
  1|内部モデルの適用状況
  2|SFCRについての課題
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