国営のミャンマー保険と現地の民間保険会社11社が、ミャンマー初の学資保険(education life insurance)の取り扱いを開始したと報じられている
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報道内容の概要は以下のとおりである。
2019年4月9日に導入された学資保険は、現地保険会社と日本の国際協力機構(Japan International Cooperation Agency)との共同の取り組みによるものであり、子供の将来の教育のための貯蓄文化の涵養に資するべく、親または保護者の死亡または傷害時に保障の提供する商品である。
2018年の養老保険(endowment life insurance)の発売に加え、学資保険((life)education insurance policy)が最近追加されたことで、ミャンマーには2種類の貯蓄保険(saving insurance)がある。
学資保険は、被保険者の年齢は 18 歳から 56 歳までであること、保険期間は、9年、11年、または14年であること、保障額(insured amounts)は MMK5m ($3300) から MMK100mであるとされている。
ミャンマー保険協会(Myanmar Insurance Association)は教育省(Education Ministry)とともに、学資保険の普及に向けた啓蒙活動を推進していくという。
ここで、Capital Life Insurance Limitedの学資保険(EDUCATION LIFE INSURANCE)の概要が同社のホームページで公開されているので紹介する
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同社の学資保険は報道内容にもあるとおり、貯蓄保険であり、被保険者の年齢範囲は18歳から56歳までで、保険期間は、9年、11年、または14年である。保険料支払期間は、それぞれの保険期間に応じて5年、7年、10年となっている。なお、56歳で加入する場合の保険期間は9年とされている。
加入に際しては、健康診断(medical check-up)を受けなければならない。
保険料は、被保険者の年齢、期間に基づいて計算される。
保険料の支払いは、1か月ごと、3か月ごと、6か月ごと、または12か月ごとに分割して支払うことができる。月払の保険料の猶予期間(grace period)は15日、それ以外の払込方法の猶予期間は30日である。
この学資保険には、基本給付型(basic benefit plan)と2重給付型(double benefit plan)の2種類が用意されている。
基本給付型には、保険料払込免除給付(premium waiver benefit)と教育給付(education benefit)が組み込まれており、2重給付型には、それらに加えて死亡給付(death benefit)と全面的永久的就業不能給付(total permanent disability benefit)が組み込まれている(下表)。
2重給付型に組み込まれている死亡給付は、保険期間中に被保険者が死亡した場合に受取人に死亡給付金が支払われ、全面的永久的就業不能給付は、被保険者が保険の有効中に、突然の怪我や病気により永久的就業不能のために収入を得るための業務を続けることができない場合に、保険料が一括払で支払われる。
基本給付型と2重給付型に組み込まれている教育給付は、保険料支払期間満了後、1年が経過するごとに、保険料の20%が給付金として支払われ、保険期間満了時に支払われる合計額は、支払われる保険料総額と同じになる。
保険料払込免除給付は、保険契約が有効中に被保険者が死亡した場合、または永久的就業不能(permanently disable)になった場合に、保険事故後の保険料支払に指定された日から保険料支払期間が終了する日までの間に支払われるべき保険料が免除され、保険契約が有効に継続し、保険契約の満期時に保険給付を受けることができる。