EIOPAがソルベンシーIIレビューに関する第2の助言セットを欧州委員会に提出(5)

2018年04月09日

(中村 亮一) 保険計理

■要旨

ソルベンシーIIのレビューに関して、EIOPA(欧州保険年金監督局)は、2018年2月28日に、「ソルベンシーII委任規則の特定項目に関する欧州委員会へのEIOPAの第2の助言セット」(以下、「第2の助言セット」という)をまとめて、欧州委員会に提出した、と公表した。

基礎研レポート「EIOPAがソルベンシーIIレビューに関する第2の助言セットに関する第2の助言セットを欧州委員会に提出(1)」(2018.3.26)では、全体概要とEIOPAによる助言のうちの保険引受けリスクに関係する項目について報告した。また、2回目と3回目の基礎研レポート「EIOPAがソルベンシーIIレビューに関する第2の助言セットに関する第2の助言セットを欧州委員会に提出(2)」(2018.3.28)及び「EIOPAがソルベンシーIIレビューに関する第2の助言セットに関する第2の助言セットを欧州委員会に提出(3)」(2018.4.2)では、この第2の助言セットについて、そのEIOPAによる助言のうちの資産運用に関係する項目について報告した。さらに、4回目の基礎研レポート「EIOPAがソルベンシーIIレビューに関する第2の助言セットに関する第2の助言セットを欧州委員会に提出(4)」(2018.4.5)では、保険引受けリスク及び資産運用関係以外の項目について報告した。

今回のレポートでは、今回の助言内容のベースとなった影響評価の内容の一部を報告するとともに、今回の助言を受けての保険業界団体の反応や今後の動向等について報告することとする。

■目次

1―はじめに
  1|ノンバンクSIFIの指定を受けたのは4社
2―今回の助言による影響評価
  1|金利リスク
  2|繰延税金の損失吸収能力(LAC DT)
  3|リスクマージン
3―まとめ
  1|EIOPA会長のパブリックヒアリングでの基調スピーチ
  2|保険ヨーロッパ(Insurance Europe)の反応
  3|今後の動向
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