中村 亮一()
研究領域:保険
研究・専門分野
6.3.自然カタストロフィリスクサブモジュールの簡素化
527.EIOPAは、自然カタストロフィリスクに対する資本要件の計算を簡素化するための5つの異なる選択肢を評価した。
528.各オプションの影響を評価した後、最高のゾーンウェイトを有するゾーンへ未割当のエクスポジャーをマッピングすること(「オプション5」)が最も適切であるようにみえる。
529.とりわけ、提案された簡素化は、全ての現実的な設定において、委任された規制の第88条の条件を満たしている:これは、大部分が使用されることを保証する。さらに、(再)保険会社による追加の説明の必要性なしに、このアプローチは容易であり、簡単である。
[・地域/国rの暴風/雹/地震/洪水/沈下リスクの保険金額(SI)が特定のゾーンiにマッピングできない場合は、SIはリスクウェイトが最も高い地域rの中のゾーンjのSIj に加えられるべきである。又は]
・地域rの暴風/雹/地震/洪水/沈下リスクの保険金額(SI)が特定のゾーンiにマッピングすることはできないが、SIが地理的に特定されている可能性がある(そして他のゾーンは除外される)地域(𝑗1⋯𝑗𝑛)の特定のゾーンセットに関する情報がある場合、SIは、ゾーンの部分集合のリスクウェイトが最も高いゾーン𝑗∈(𝑗1⋯𝑗𝑛)のSIjに加えられなければならない。SIが地域(𝑗1⋯𝑗𝑛)にのみ割り当てられる場合、これが地域内で最も高いウェイトを有するリスクゾーンとみなされる。
530.EIOPAは、地域内の特定のゾーンセット(𝑗1⋯𝑗𝑛)の選択は、十分に根拠があり、会社が文書化することを推奨する。
6.4.自然カタストロフィシナリオの再較正
620. カタストロフィリスクサブモジュールに関する決定の健全な基礎を得るために、EIOPAはCatリスクモデリングコミュニティからの外部ステークホルダーを、関連するEIOPAの作業構造であるカタストロフィリスクワークストリーム(CAT WS)に含めることにした。
621.CAT WSは、詳細な分析によってEIOPAの簡素化と再較正の決定を全て準備した。
622.CAT WSの勧告を評価し、国家保険協会と協議した後、EIOPAは以下の再較正を勧告する。
再較正された国別ファクター:
・AT_WS:0.06%(以前の値:0.08%)
・BE_WS:0.16%(以前の値:0.16%)
・CZ_WS:0.04%(以前の値:0.03%)
・CH_WS:0.09%(以前の値:0.08%)
・DE_WS:0.07%(以前の値:0.09%)
・DK_WS:0.25%(以前の値:0.25%)
・ES_WS:0.01%(以前の値:0.03%)
・FI_WS:0.04%(新しいシナリオ)
・FR_WS:0.12%(以前の値:0.12%)
・HU_WS:0.02%(新しいシナリオ)
・IE_WS:0.22%(以前の値:0.20%)
・LU_WS:0.12%(以前の値:0.10%)
・NL_WS:0.18%(以前の値:0.18%)
・NO_WS:0.08%(以前の値:0.08%)
・PL_WS:0.04%(以前の値:0.04%)
・SI_WS:0.04%(新しいシナリオ)
・SE_WS:0.085%(以前の値:0.09%)
・UK_WS:0.17%(以前の値:0.17%)
・AT_FL:0.13%(以前の値:0.13%)
・BE_FL:0.10%(以前の値:0.10%)
・BG_FL:0.15%(以前の値:0.15%)
・CZ_FL:0.30%(以前の値:0.30%)
・CH_FL:0.30%(以前の値:0.15%)
・DE_FL:0.20%(以前の値:0.20%)
・FR_FL:0.12%(以前の値:0.10%)
・HU_FL:0.25%(以前の値:0.40%)
・IT_FL:0.15%(以前の値:0.10%)
・PL_FL:0.16%(以前の値:0.16%)
・RO_FL:0.30%(以前の値:0.40%)
・SI_FL:0.30%(以前の値:0.30%)
・SK_FL:0.35%(以前の値:0.45%)
・UK_FL:0.12%(以前の値:0.10%)