上記の「会館」などの諸団体は、各国において全国的な経済団体である中華総商会の傘下組織となっている。近年では、国単位などの狭い範囲での結びつきを越えて、各国・地域や中国本土にまたがる華人のネットワークを活用して事業の拡大や新規事業を推進する動きも増している。その代表例は、1991年からスタートし、2年に一度開催される世界華商大会(World Chinese Entrepreneurs Convention)である。同大会は、世界の華人企業家の会合として、シンガポールのリー・クアンユー(李光耀)元首相の提唱により開始された。2年に1度開催され、グローバルな華人企業家のネットワーク構築、華人企業家間の交流・相互協力、開催地の財界や国民との交流などを目的としている。事務局は創設メンバーであるシンガポール・香港・タイの中華総商会が持ち回りで担当しており、現在は、タイ中華総商会がその任を担っている。