ヘッジ付き米国債の利回りに復活の兆し-日本円と米ドルの短期金融市場が示唆していること

2017年04月24日

(福本 勇樹) 金利・債券

■要旨
 
  • 昨年後半から、ヘッジ付き米国債の利回りが上昇している。利回り上昇の要因として、昨年末までは米国債利回りの上昇が寄与しており、今年に入ってからはヘッジコストの低下が寄与している。
     
  • ヘッジコストの低下の要因は、日本円の短期金融市場と比べて、米ドルの短期金融市場が緩和傾向にあることに起因している。
     
  • 米ドル短期金融市場の緩和傾向はしばらく継続するものと考えられ、イールドカーブコントロールにより日本10年国債利回りが0%近辺を推移している状況から、ヘッジ付き米国債は国内債券投資の代替として検討に値する。

■目次

1――昨年後半より、ヘッジ付き米国債の利回りが上昇
2――ヘッジ付き米国債の利回りが上昇した理由

金融研究部   金融調査室長・年金総合リサーチセンター兼任

福本 勇樹(ふくもと ゆうき)

研究領域:

研究・専門分野
金融・決済・価格評価

経歴

【職歴】
 2005年4月 住友信託銀行株式会社(現 三井住友信託銀行株式会社)入社
 2014年9月 株式会社ニッセイ基礎研究所 入社
 2021年7月より現職

【加入団体等】
 ・日本証券アナリスト協会検定会員
 ・経済産業省「キャッシュレスの普及加速に向けた基盤強化事業」における検討会委員(2022年)
 ・経済産業省 割賦販売小委員会委員(産業構造審議会臨時委員)(2023年)

【著書】
 成城大学経済研究所 研究報告No.88
 『日本のキャッシュレス化の進展状況と金融リテラシーの影響』
  著者:ニッセイ基礎研究所 福本勇樹
  出版社:成城大学経済研究所
  発行年月:2020年02月

レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)