リスク分担型DB(仮称)の導入意義とは-公的年金を補完する役割としてのDB・DC制度の違いから考える

2015年09月17日

(梅内 俊樹) 年金資産運用

■要旨

社会保障審議会の下に設置された企業年金部会での議論が9月11日に再開された。今年1月に一旦打ち切られるまでに結論が得られなかった弾力的なDB制度の運営を可能とする措置を検討するためである。本稿では、9月11日の企業年金部会でDB制度の弾力化として厚生労働省より提示された「リスク対応掛金」を通じた掛金の事前拠出、および、柔軟なリスク分担を可能とする「リスク分担型DB(仮称)」についてまず概観する。その上で、「リスク分担型DB(仮称)」に焦点を当てて、運用リスクの負担構造などの観点から、現存する他のDB制度やDC制度との違いを確認しつつ、導入意義について考える。

金融研究部   企業年金調査室長 年金総合リサーチセンター・ジェロントロジー推進室兼任

梅内 俊樹(うめうち としき)

研究領域:年金

研究・専門分野
企業年金、年金運用、リスク管理

経歴

【職歴】
 1988年 日本生命保険相互会社入社
 1995年 ニッセイアセットマネジメント(旧ニッセイ投信)出向
 2005年 一橋大学国際企業戦略研究科修了
 2009年 ニッセイ基礎研究所
 2011年 年金総合リサーチセンター 兼務
 2013年7月より現職
 2018年 ジェロントロジー推進室 兼務
 2021年 ESG推進室 兼務

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