3|AIG
AIGは、その2020年第2四半期の業績発表
7において、COVID-19 の影響について、以下のように述べている。
・損害保険は、第1四半期に、再保険後で6億74百万ドルの税引前のカタストロフィ損失(CAT)を記録した。これには、4億58百万ドルのCOVID-19損失、1億26百万ドルの社会不安関連損失、90百万ドルの自然CATsが含まれる(このうち、北米が、再保険後で5億19百万ドルのCAT(3億64百万ドルのCOVID-19損失、81百万ドルの社会不安関連損失、74百万ドルの自然CATs)、国際部門が、再保険後で1億55百万ドルのCAT(94百万ドルのCOVID-19損失、45百万ドルの社会不安関連損失、16百万ドルの自然CATs)となる)。なお、COVID-19の影響で旅行事業の保険料が大きく減少している。
・生命保険と退職は、8億81百万ドルの調整後利益(税引前)を報告したが、これはプライベート・エクイティの損失、スプレッドの縮小継続、COVID-19関連の死亡率上昇などにより、前年同期に比べて1億68百万ドル減少した。なお、個人退職及び年金では、第2四半期にネットフローがマイナスとなり、前年同期と比較して、価格統制とCOVID-19による広範囲にわたる販売チャネルの混乱により、減少した。グループ退職では、COVID-19による販売チャネルの混乱により、引き続きネットフローがマイナスとなった。なお、新契約販売は、引受行動と米国における販売チャネルの混乱により、国際部門でのグループ販売の強い成長によって一部相殺されたが、若干減少した。
また、Brian Duperreault CEOは、以下のように述べている。
「この3年間で築き上げた強固な基盤のおかげで、現在の複雑な環境を効果的に乗り切っている。これまでに例を見ないほど、COVID-19はAIGにとって、資本ではなく収益であり続けている。また、第2四半期末には100億ドルを超える流動性を確保し、財務の柔軟性を高めた。」
さらに、以下のように記述されている。
「AIGの実際の業績及び財務状況は、これらの予測、目標、前提条件及び計算書に示された業績及び財務状況とは、おそらく大幅に異なる可能性がある。AIGの実際の業績が、特定の予測、目標、前提条件及びステートメントと大きく異なる可能性のある要因には、COVID-19に直接的に言及している項目だけでも、以下のものが挙げられている。
・AIGの事業、財務状況及び経営成績を含むCOVID-19の悪影響
・世界的な著しい景気後退、一般市場の下落、景気回復の長期化、COVID-19を原因とするAIGの事業の中断を含む市場及び業界の状況の変化、ならびに新規又は変更された政府の政策や規制措置を含む対応
・COVID-19、パンデミック、市民の不安、気候変動の影響を含む自然災害と人的災害の両方の発生
・COVID-19による遠隔地でのビジネス活動の拡大により増加する可能性のある、サイバー攻撃又はセキュリティの脆弱性の結果を含む、情報技術、サイバーセキュリティ又はデータセキュリティに対する潜在的な侵害の影響 」
さらに、今後のCOVID-19の影響については、以下の通り述べている。
「COVID-19は、当社の事業、財務状況及び経営成績に悪影響を及ぼしており、また、今後も悪影響が及ぶことが予想される。危機が収束した後も、米国をはじめとする主要経済国においては、景気後退が長期化する可能性があり、その場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。COVID-19が当社の事業、財務状況及び経営成績に及ぼす影響に関する記述は、将来の見通しに関する記述を構成する可能性があり、実際の影響がこれらの将来の見通しに関する記述に反映されているものと、COVID-19の範囲と期間及びその影響を緩和するために政府当局や規制当局が講じる措置など、不確実で予測不可能な、多くの場合私たちの制御が及ばない要因と将来の動向によって、場合によっては大幅に異なる可能性があるというリスクに曝されている。」
3―大手再保険グループの公表内容