EU内の金融システムのリスク-2018秋の、ESA合同委員会報告書を紹介

2018年11月27日

(安井 義浩) 保険計理

■要旨

EUにおける、EIOPA、ESB、ESMAの合同委員会は、毎年春秋の2回、EUの金融システムの直面するリスクと脆弱性に関する報告書を発表してきている。2018秋の報告書では、資産評価リスク、リスクプレミアムや金利上昇のリスク、そしてそれらがセクター等を越えて伝染するリスク、及び英国のEU離脱に関するリスクについて指摘している。2018春の報告書でふれていた気候変動リスクとICTリスクについても、引き続き注意が必要だとしている。

■目次

1――この報告書の位置づけ
2――指摘されたリスク~前回からの変化
3――リスクの内容
  1|資産評価、リスクプレミアムの再計算、金利の上昇に関するリスク
  2|評価リスクが実現する場合の伝染リスク
  3|英国のEU脱退に関連するリスク
4――合同委員会からの勧告
5――おわりに~消えたリスクの内容

保険研究部   主任研究員 年金総合リサーチセンター・気候変動リサーチセンター兼任

安井 義浩(やすい よしひろ)

研究領域:保険

研究・専門分野
保険会計・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴

【職歴】
 1987年 日本生命保険相互会社入社
 ・主計部、財務企画部、調査部、ニッセイ同和損害保険(現 あいおいニッセイ同和損害保険)(2007年‐2010年)を経て
 2012年 ニッセイ基礎研究所

【加入団体等】
 ・日本アクチュアリー会 正会員
 ・日本証券アナリスト協会 検定会員

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