中村 亮一()
研究領域:保険
研究・専門分野
12.4.3. 定量分析
1300.2016年末の年次報告書を用いて、標準式を使用している会社の戦略的参加の合計額は238億ユーロである。より詳細な情報を収集するために、情報提供要請がNSAs や会社に行われた。 保険会社の負担を制限するために、総資産の少なくとも1%に相当する戦略的株式投資を有する者のみが情報請求に含まれている。
1301.情報要求は、欧州保険会社による2,666件の戦略的参加に関する詳細情報を提供した。 これらの約75%は、EIOPAデータベースで利用可能な情報とリンクすることができる。 これらの75%は、資産で1,740億ユーロを占めている。
総投資に対する戦略的株式投資の割合
1302.投資に比例して、ポーランド、オーストリア、スロベニア[、イタリア、ルーマニア、ブルガリア]においては、戦略的参加は総投資額の10%超を占めている。戦略的投資の平均額は、投資総額の3(4)%である。
戦略的参加のセクター
1303.データ分析によれば、これらの戦略的投資の大部分は、財務及び保険活動への投資に関連し、不動産への投資はそれほどではない(図12.2参照)。 図12.2に含まれていない他の部門への戦略的参加は、10億ユーロ未満であり、戦略的参加により行われた総投資額の1%未満である。
1304.金融・保険活動におけるこれらの戦略的参加の38(40)%は生命保険への投資、25%は持株会社における活動、15(16)%は損害保険業界への戦略的参加に関連している。
戦略的参加の目的
1305.結果は国によって大きく異なる。全体の投資額を考慮すると、投資の大部分は、より広いカテゴリーの金融投資又は販売チャネルや補助サービスの確保によって定義することができない(図12.3参照)。「その他」のカテゴリーにおける投資の重要な部分は、グループ内の子会社又はその他の会社の保有に対応しているように見える。戦略的株式投資の数を数えると、いくつかの国では戦略的株式投資の大部分の目的は「金融投資」を保持することとなっている。
過去の戦略的参加期間
1306.2,666の戦略的参加の大半は10年未満の期間行われた(図12.4参照)。 事実、長期間にわたって行われる戦略的参加は少ないようにみえる。同様の結論は、投資された金額(すなわち、過去の平均保有期間が戦略的参加の価値によって重み付けされた平均として計算される場合)を考慮して導くことができる。しかし、戦略的参加が長期化するにつれ、投資額は平均して高くなる傾向がある。
戦略的参加の予想保持期間
1307.戦略的参加が行われている期間とは対照的に、これらの殆どは(近い)将来売却されることはないと考えられている。 確かに、加重平均又は絶対的な数値の両方で、戦略的参加のそれぞれ90%(図12.5参照)と80%は、不明確な予想保有期間を有していた。これが実際の保有意思と保有意図との間の矛盾を示唆する場合、両方の結果が必ずしも互いに矛盾しない。相違点は、例えば、グループ構造の変更、合併又は過去数年間のより多くのアウトソーシング活動によって、説明される。
(再)保険会社が保有する戦略的参加の株式
1308.(参加会社によって)保有された戦略的参加の総資本の加重平均割合は74%(73%)である。 しかし、約半数の企業が100%(に近い)戦略的な参加をしている。会社の8%(15%)が10%未満の戦略的参加をしている(図12.6参照)。
1309.戦略的参加とみなされる保険会社に保有される持分の割合は、殆どの参加者が少なくとも70%であるのと非常によく似ている(図12.7参照)。
研究領域:保険
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