欧州における金融リスクの認識-銀行・証券・保険3つの金融監督当局の合同報告書より

2017年05月23日

(安井 義浩) 保険計理

■要旨

欧州の銀行・証券・保険の各金融監督当局の合同委員会が、EUの金融システムにおけるリスクと脆弱性に関するレポート(2017年春)を、4月20日に公表した。保険会社と年金基金についてみれば、低金利下で保証利率のある責任準備金を抱えていることが、依然として大きな課題だと認識されている。

また、情報通信技術に関連するリスク、特にサイバーリスクの高まりが、金融監督上の一層の注意を必要とするようになっている。

■目次

1――ESAによるリスク報告書の位置づけ
  1|報告書を発表したESAとはなにか
  2|前回報告を少し紹介
2――今回報告書の内容
  1|とくに保険会社・年金基金への影響について
  2|金融システム相互接続性
  3|サイバーリスクとICT関連リスク
3――おわりに

保険研究部   主任研究員 年金総合リサーチセンター・気候変動リサーチセンター兼任

安井 義浩(やすい よしひろ)

研究領域:保険

研究・専門分野
保険会計・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴

【職歴】
 1987年 日本生命保険相互会社入社
 ・主計部、財務企画部、調査部、ニッセイ同和損害保険(現 あいおいニッセイ同和損害保険)(2007年‐2010年)を経て
 2012年 ニッセイ基礎研究所

【加入団体等】
 ・日本アクチュアリー会 正会員
 ・日本証券アナリスト協会 検定会員

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