スマート国勢調査で、98万人をゼロに出来るか

2015年10月05日

今年は5年に一度の国勢調査の実施年で、例年通り10月1日の午前零時が調査の基準時になっている。今年の調査が例年と違うのは、インターネットを利用したオンライン調査が本格的に導入された点だ。

オンライン調査には、調査データへのサイバー攻撃や詐欺サイトなどの問題が懸念されるが、大きなメリットとして期待されるのが記入不備や未提出の抑制だ。

例えば、前回の調査結果では「年齢不詳」が98万人に上っている。以前は回収時に調査員が記入不備を確認できたが、前回は個人情報に配慮して調査票を封入して提出する形だったため、記入不備を防げなかった。オンライン調査では、提出前に記入不備を機械的にチェックできるうえ、スマホからの提出が可能なため未提出の減少も期待できる。

国勢調査は、様々な政策を検討する上で重要な基礎資料となる。年金でいえば、今回の調査結果をもとに将来の人口が推計され、次の財政検証で利用される。無効回答や未提出がゼロに近い、しっかりとした調査結果を期待したい。

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