最近の人民元と今後の展開(2015年8月号)~変動幅拡大なら下限メド突破の可能性が浮上

2015年08月04日

(三尾 幸吉郎)

○ 7月の人民元相場(対米国ドル)は基準値・現物実勢ともにほぼ横ばいで推移した。米国では利上げ観測、中国では利下げ観測と、米中金利差拡大で元安・ドル高となり易い地合いだったものの、中国人民銀行が基準値を高めに設定したため横ばいに留まったと見られる。

○ 当面の人民元(現物実勢)は引き続きボックス圏での推移を予想している(取引レンジは1米国ドル=6.12~6.27元)。引き続き米国では利上げが視野に入る一方、中国では利下げ観測がくすぶるため元安となり易いが、中国人民銀行が基準値を高めに設定することで弱含みでも急落しない展開が続きそう。但し、変動幅拡大なら下限メド突破の可能性が浮上。

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