劇的な環境変化にさらされる「株式持ち合い」制度-企業行動の解明に一助を

2015年06月30日

(高岡 和佳子) リスク管理

■要旨

近年、持ち合い株式を取り巻く環境は大きく変化しつつある。『コーポレート・ガバナンスコード』には、政策保有株式として上場株式を保有する場合の要件が盛り込まれた。さらに、法人税の改革案として、支配関係を目的としない保有株式の、配当収益等の益金不算入制度を見直すことも示された。

ニッセイ基礎研究所では、相互に株式を保有し合う関係を「株式持ち合い」と定義し、上場企業間の株式持ち合い状況を調査してきた。持ち合い株式を取り巻く環境変化から、当調査の意義は高まっていると考えられる。しかし、財務諸表開示方法に関する制度改正により、調査に利用していたデータが取得不能となった。そこで、代替データを用い調査を継続することを決定した。当レポートでは、調査継続を判断した根拠及び、利用上の注意点を説明する。

金融研究部   主任研究員・年金総合リサーチセンター・ジェロントロジー推進室・ESG推進室兼任

高岡 和佳子(たかおか わかこ)

研究領域:

研究・専門分野
リスク管理・ALM、企業分析

経歴

【職歴】
 1999年 日本生命保険相互会社入社
 2006年 ニッセイ基礎研究所へ
 2017年4月より現職

【加入団体等】
 ・日本証券アナリスト協会検定会員

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