アジア新興国・地域の潜在成長率~持続的な高成長は可能か

2014年12月12日

(斉藤 誠) アジア経済

■要旨

世界経済のグローバル化が進む中、アジア新興国・地域の成長率は先進国を上回るパフォーマンスが続いている。しかし、一口にアジア新興国・地域といっても、1980年から平均約10%の高成長を遂げた中国、1990年代から高成長を遂げるようになったインド、アジア通貨危機後に成長が鈍化したASEAN4、既に安定成長期に入った韓国・台湾など国・地域によって成長速度は異なる。

これまでアジア新興国・地域が高成長を遂げた要因は何か。また、少子・高齢化が進む中でも高成長が続くか。本稿では、まず1980年以降の潜在成長率を算出し、アジア新興8カ国・地域の成長要因を捉えた上で、先行する韓国経済との比較を通して各国・地域の持続的な高成長に向けた課題を考察した。

その結果、アジア新興国・地域は自国の抱える課題は多様であるが、それらを克服することにより、今後も世界経済を牽引するパフォーマンスを秘めていることがみえてきた。

経済研究部   准主任研究員

斉藤 誠(さいとう まこと)

研究領域:経済

研究・専門分野
東南アジア経済、インド経済

経歴

【職歴】
 2008年 日本生命保険相互会社入社
 2012年 ニッセイ基礎研究所へ
 2014年 アジア新興国の経済調査を担当
 2018年8月より現職

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