中国経済:2014年7月の住宅価格~今年4月をピークに3ヵ月連続の下落

2014年08月18日

(三尾 幸吉郎)

○ 8月18日、中国国家統計局は2014年7月の住宅販売価格変動状況を発表した。新築商品住宅の販売価格は今年4月をピークに3ヵ月連続の下落となった。住宅価格が下落に転じた背景には、中国政府が購入規制を強化したことに加えて、竣工増による供給増と景気減速に伴う販売減が重なって住宅在庫が積み上がり、販売業者が値引き販売に走ったことがある。

○ 中国の住宅価格は下落局面に入っており引き続き今後の下落期間とその幅に注目したい。最近では購入規制を緩和・撤廃する地方政府が増えてきたものの、価格水準が高く、銀行の貸出姿勢も慎重なことなどから、反転上昇の兆しは見当たらない。直近2回の下落局面ではいずれも小幅・短期の調整に留まったが、今回もソフトランディングするのか要注目である。

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