中国保険市場の最新動向(7)公務員の年金が会社員の2倍とは…。-中国の年金制度改革3つのポイント-

2014年05月20日

(片山 ゆき) 中国・アジア保険事情

■要旨

中国では3月の全国人民代表会議(日本の「国会」に相当)で、年金制度の改正に関する本年の目標を3つ掲げている。

それは、「年金の統合」、「切替(種別変更)手続きの整備」、「公務員の年金制度改革」である。3ヶ月が経過した現時点までで、「年金の統合」および「種別変更手続き」については早くも動きが見られた。

しかし、改革の本丸である「公務員の年金制度改革」についてはまだ動きが見られない。政府は2008年以降、改革の実施をこれまで3回提唱しているが、いずれも具体的な改革には至っていない。官民の受給格差が2倍以上あり、改革の行方は注目度が高いだけに、策を誤れば公務員側の混乱と国民からの更なる不満の両方を招きかねない。



保険研究部   主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任

片山 ゆき(かたやま ゆき)

研究領域:保険

研究・専門分野
中国の社会保障制度・民間保険

経歴

【職歴】
 2005年 ニッセイ基礎研究所(2022年7月より現職)
 (2023年 東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程修了) 【社外委員等】
 ・日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
 (2019年度・2020年度・2023年度)
 ・生命保険経営学会 編集委員・海外ニュース委員
 ・千葉大学客員准教授(2023年度~) 【加入団体等】
 日本保険学会、社会政策学会、他
 博士(学術)

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