中国保険市場の最新動向(5)銀行窓販の成長と生保市場へのインパクト

2014年01月21日

(片山 ゆき) 中国・アジア保険事情

■要旨


中国の生命保険市場では、エージェント(個人代理人)が主軸をなしてきたが、日本よりも一足早く2000年には銀行での保険販売が開始されている。

生保市場における収入保険料の規模は、2012年までの10年間でおよそ3倍に拡大している。その間、2002年、2008年、2010年と3つの大きな成長を経て収入保険料が大幅に増加している。この3つの成長にいずれも大きなインパクトを与えているのが銀行窓販である。

中国では古くから資産形成が銀行で行われており、金融機関としての信用は高く、また、銀行も安定した手数料収入が得られる保険販売には元より積極的である。加えて、日本のように保険は終身で長期の資産形成又はリスク補填といった観点よりは、短期で利殖に重点を置いた金融資産という考えが強いといった点の影響もあるであろう。

ただし、2008年の世界金融危機以降は、銀行窓販に対する規制が段階的に強化されており、今後、その対象は更に拡大する傾向にある。



保険研究部   主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任

片山 ゆき(かたやま ゆき)

研究領域:保険

研究・専門分野
中国の社会保障制度・民間保険

経歴

【職歴】
 2005年 ニッセイ基礎研究所(2022年7月より現職)
 (2023年 東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程修了) 【社外委員等】
 ・日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
 (2019年度・2020年度・2023年度)
 ・生命保険経営学会 編集委員・海外ニュース委員
 ・千葉大学客員准教授(2023年度~) 【加入団体等】
 日本保険学会、社会政策学会、他
 博士(学術)

レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)