1月ECB政策理事会:フォワード・ガイダンスを強化、具体策は明言せず

2014年01月10日

(伊藤 さゆり) 欧州経済

欧州中央銀行(ECB)が9日に1月の政策理事会を開催、政策金利のバイアスを下方とするフォワード・ガイダンスを「強く再確認する」などの表現を用いて強化、(1)経済実態から乖離した短期金利の上昇、(2)中期的なインフレ見通しの悪化に対しては、「断固とした追加策を投入する」方針を強調した。

フォワード・ガイダンスや必要に応じた追加策投入の覚悟を強調する反面、追加策の具体的な選択肢については明言せず、手詰まり感を払拭するには至らなかった。

銀行監督一元化に先立つ包括査定の実施要領の追加情報を1月末に公表する予定も明らかにした。

経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり(いとう さゆり)

研究領域:経済

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

経歴

・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職

・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
           「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員

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