6月ECB政策理事会:様々な追加策を協議した上で現状維持を決定

2013年06月07日

(伊藤 さゆり) 欧州経済

欧州中央銀行(ECB)が6日に6月の政策理事会を開催、マイナスの預金金利の導入を含む様々な追加緩和策を協議した上で、現状維持を決めた。

今回公表されたユーロシステムのスタッフ経済見通しは、成長率見通し(以下はレンジの中央値)が13年前年比マイナス0.6%、14年同1.1%、インフレ見通しは、13年は前年比1.4%、14年1.3%であり、前回3月から大幅な修正は行われなかった。

景気下げ止まりの兆候が断ち切られず、年後半の回復が見えてくれば、ECBは副作用の大きいマイナスの預金金利導入に踏み込まないだろう。

経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり(いとう さゆり)

研究領域:経済

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

経歴

・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職

・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
           「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員

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