5月ECB政策理事会:25bpの利下げとともに流動性対策の継続、信用収縮対策の協議開始を決定

2013年05月07日

(伊藤 さゆり) 欧州経済

欧州中央銀行(ECB)が2日に5月の政策理事会を開催、(1)25bpの政策金利(主要オペ金利)の引き下げ、(2)固定金利・金額無制限の資金供給の継続、(3)信用収縮対策として資産担保証券(ABS)市場の振興策についてEU機関と協議を開始することを決めた。

ECBは、今回の利下げではコリドーの縮小を選択、マイナスの預金金利を回避したが、ドラギ総裁は、「必要な場合、行動する用意はある」、「技術的な準備は出来ている」とし、追加利下げでマイナスの預金金利に踏み込む可能性も排除しなかった。

ECBが、信用収縮と景気後退に歯止めを掛けるためにどのような役割を果たすことになるのか、引き続き注目される。

経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり(いとう さゆり)

研究領域:経済

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

経歴

・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職

・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
           「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員

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