4月ECB政策理事会:問題は不確実性の高まりと信頼感の欠如

2013年04月05日

(伊藤 さゆり) 欧州経済

欧州中央銀行(ECB)が4日に4月の政策理事会を開催、政策金利の据え置きを決めた。景気の先行きについての基本的な見方は維持したが、下振れリスクを警戒するトーンを幾分強めた。次の一手に関する質問には「行動する用意がある」と答え、景気の下振れに対処する政策手段を使い尽くしたとの観測を排除した。

キプロス支援は、当初案が預金保険対象の10万ユーロ以下の預金も課税対象とした点を「賢明ではなかった」と認めた上で、銀行同盟の早期実現が教訓であると強調した。キプロスのユーロ離脱観測は「問題の解決策にならない」として一蹴した。

経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり(いとう さゆり)

研究領域:経済

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

経歴

・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職

・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
           「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員

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