3月ECB政策理事会:利下げを議論も、幅広いコンセンサスで据え置きを決定

2013年03月08日

(伊藤 さゆり) 欧州経済

欧州中央銀行(ECB)は7日に成長率、インフレ見通しを下方修正し、政策理事会では利下げについても議論したが、幅広いコンセンサスで政策金利の据え置きを決定した。
金融市場の改善の実体経済への波及は弱く、債務危機国ばかりでなく、フランスやオランダなど中核国の景気の足取りの重さも目立つ。ECBは、当面、利下げについての協議を継続することになりそうだが、その一方で、3年物長期資金供給(LTRO)の前倒し返済という形での出口戦略も並行して進むだろう。

経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり(いとう さゆり)

研究領域:経済

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

経歴

・ 1987年 日本興業銀行入行
・ 2001年 ニッセイ基礎研究所入社
・ 2023年7月から現職

・ 2011~2012年度 二松学舎大学非常勤講師
・ 2011~2013年度 獨協大学非常勤講師
・ 2015年度~ 早稲田大学商学学術院非常勤講師
・ 2017年度~ 日本EU学会理事
・ 2017年度~ 日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員
・ 2020~2022年度 日本国際フォーラム「米中覇権競争とインド太平洋地経学」、
           「欧州政策パネル」メンバー
・ 2022年度~ Discuss Japan編集委員
・ 2023年11月~ ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員
・ 2023年11月~ 経済産業省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 委員

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